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渡邉恒雄さん

渡邉恒雄さんが亡くなられた。

心よりご冥福をお祈りいたします。



私が渡邉さんのことを知ったのはまだ小学校に入る前、幼稚園生の時。

野球を覚えて、慶應から巨人入りが決まった高橋由伸が好きで巨人ファンになった。


自宅の前の道路で亡き祖父孝行とキャッチボールをした後、

私はジャイアンツを応援していること、松井や清原を応援していることを、玄関で一緒に靴を脱ぎながら話した。


祖父は

「巨人ファンになったのか、先週も渡邉さんと一緒に温泉に遊びに行ってきたから、次会った時に孫が巨人ファンになったと言ったら喜ぶだろうな」

と言った。

私は渡邉さんの事をまだ知らなかったので、近くにいた母に

「渡邉さんて誰?」

と聞いたら、母は

「ジャイアンツの読売新聞で一番偉い人だよ」

と答えた。

幼稚園の私には理解できず、

「長嶋さんの事?一番偉い人は監督だから長嶋さんだよ?」

と言うと、私と困っている母とを見た祖父は大笑いしながら、

「よしよし、そうかそうか、長嶋さんの友達だ」

と。


渡邉さんは中曽根先生や中曽根派の祖父と親交が深く、私が巨人ファンになったことも喜んで、それから毎月封筒に手紙と東京ドームのチケットを入れて家に送ってくれるようになった。

手紙の内容は政治経済といった時事もあったが大半は巨人の話だった。

上原二岡の新人は期待できるとか、世界最高峰の戦力が揃ったとか、今は苦戦しているが夏になったら怪我人も戻ってくるから絶対に優勝するとか、まるで学校のクラスメイトと同じように巨人を応援している方だった。


渡邉さんが巨人軍の役職を外れたり、私の祖父が亡くなったりと、巨人戦のチケットをいただく機会は年々減ってきて近年ではご無沙汰してしまっていましたが、訃報に接し大変な寂しさを覚えます。

祖父が亡くなり、中曽根先生も亡くなり、渡邉さんも亡くなって、戦後政治の総決算を知る世代もすっかり去ってしまった。


生前のご厚誼を深謝して、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。


渡辺恒雄・読売新聞グループ本社代表取締役主筆が死去、98歳 : 読売新聞オンライン

 
 
 

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